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2010/2/5

企業情報 - 自動車メーカー

欧州トラック・トレーラー輸送能力、「15万台が過剰に」

この記事の要約

トレーラー製造で欧州最大手の独シュミッツ・カーゴブル(ホルストマール)のシューマー社長は、『南ドイツ新聞』とのインタビューで、景気悪化による輸送需要の激減で稼働していないトラック・トレーラーが欧州全体で15万台に上るとの […]

トレーラー製造で欧州最大手の独シュミッツ・カーゴブル(ホルストマール)のシューマー社長は、『南ドイツ新聞』とのインタビューで、景気悪化による輸送需要の激減で稼働していないトラック・トレーラーが欧州全体で15万台に上るとの試算を明らかにした。同社長は「かつてない困難な状況にある」と述べ、業界の危機を示す一方、「景気は底を打った」として、今後は回復に向かうとの見解を明らかにした。

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トラック・トレーラー業界をめぐる経営環境は厳しさを増している。カーゴブルの2009年3月期通期決算の売上高は前年比25%減の15億9,400万ユーロに大きく後退した。さらに原料高騰によるコスト増のダブルパンチを受け、最終利益は7分の1以下の1,670万ユーロに落ち込んだ。2010年3月期の通期売上高は前年の半分以下の6億ユーロに後退し、赤字に転落する見通しという。競合の独Koegelは業績の急激な悪化で09年8月に倒産。11月に同業のHumbaurに買収されなんとか破たんを免れた。

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カーゴブルは先月、アルミニウムや樹脂、石油などの原料・エネルギー高騰を理由に製品を値上げする方針を明らかにした。これまでは生産の合理化によってコスト削減を図ってきたが、「社内努力によるコスト吸収は限界に達している」(シューマー社長)として、顧客に理解を求めた。

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