仏自動車部品大手のフォルシアは3日、独自動車部品メーカー、プラスタルのドイツ事業を買収することで合意、契約を交わしたと発表した。同社はバンパーやインストルメント・パネルなどの樹脂部品を生産している。フォルシアは今回の買収より、顧客層や製品ラインアップが広がるほか、ドイツに研究開発拠点を確保できる。
\プラスタルは親会社であるスウェーデンの自動車用樹脂部品メーカー、プラスタル・ホールディングの倒産を受けて、2009年3月に会社更生手続きを開始した。同手続きによりプラスタルのドイツ子会社は親会社から完全に分離された。
\プラスタルは独南部バイエルン州のヴァイセンブルクに本社を置く。フォードやアウディ、BMW、ダイムラー、ポルシェなど顧客に持ち、2009年は売上高で4億800万ユーロを計上した。ドイツには研究開発拠点1カ所を含め計6カ所に拠点を持ち、従業員約2,000人を擁する。フランスとスペインの子会社は会社更生手続きの対象外となっており、今回の取引にも含まれていない。両子会社の従業員数は合わせて約1,200人。独地方紙『ヴァイセンブルガー・タークブラット』(4日付、電子版)によると、フォルシアは今年半ばまでに両子会社を買収する権利を持つ。
\プラスタルのドイツ事業は買収後、フォルシアの外装部品事業(FAE:Faurecia Automotive Exteriors)に統合される予定。取引成立には欧州カルテル当局の認可が必要となる。
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