ロシア政府は、石油小売市場における公正な競争を確保するため、一定以上のシェアを有する企業が新たにガソリンスタンドを開設したり、他社のガソリンスタンド網を買収することを禁じる法案を準備中だ。10日付けの『モスコウ・タイムス』が報じた。
\ロシアの石油小売市場は、石油資本系業者と独立系業者がそれぞれ50%のシェアを持っている。連邦独占禁止局(FAS)のゴロモルジン副長官によると、政府は以前に65%を占めた独立系業者のシェアが落ち込んでいることを問題視。石油小売市場で多様な事業者が事業を展開できるよう、ある地域で35%を超えるシェアを持つ石油会社が、同地域で新たにガソリンスタンドを開設したり、他社のガソリンスタンド網を買収することを禁止する法案を策定中という。FASの調べでは、54の地域で特定の企業が市場を支配しているケースが確認された。FASではこうした支配的企業が給油所を売却することを強制はしないものの、他の地域で支配的な地位を持つ競合業者と資産を交換するよう勧告する方針だ。
\FASは2007年、ボルゴグラードで41の給油所を展開していたルクオイル系の小売業者に対し新たな店舗の開設を認可しなかった。昨年にはガスプロムネフチがスヴェルドロフスク地方で11の給油所を買収した際、同社が50%以上のシェアを持つ地域の給油所を売却することを条件に買収を認可した。
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