伊自動車大手のフィアットはこのほど発表した2010~14年の5カ年計画の中で、イタリア工場の生産台数を現在の2倍に引き上げる方針を明らかにした。特に、ナポリ近郊にあるポミリアーノ工場ではフィアット「パンダ」の生産をポーランドから移管し、稼働率を大幅に引き上げる。国内で生産した車両のうち65%は輸出する計画。シチリア島のテルミニ・イメレーゼ工場は閉鎖し、国内工場は計6カ所とする。
\独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、ポミリアーノ工場の従業員数は約5,200人。昨年はアルファロメオのモデルを3万6,000台生産した。これに対し、ポーランドのティヒ工場では従業員約6,100人で昨年は約60万台を生産。稼働率は93%に達している。
\同紙によると、フィアットはポミリアーノ工場にパンダの生産を移管するにあたり、労組に対し、土曜日も含めた3交代制の導入や休憩時間の短縮など、労働条件の変更を求めており、今後の交渉の行方に注目が集まっている。
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