アイスランドの火山噴火による火山灰の影響で航空輸送を中心に大きな被害が出た一方、レンタカー会社には思わぬ特需となったようだ。欧州レンタカー最大手ユーロップカーの独子会社のローラント・ケプラー社長は独dpa通信の取材に対し、飛行制限された期間のレンタカー需要が10%伸びたことを明らかにした。とくに国外に移動する顧客の利用が急増し、通常の6倍になっとという。
\ユーロップカーは景気後退の影響で需要が低迷している。ケプラー社長によると、独子会社の09年通期売上高は前年の5億6,800万ユーロから5億900万ユーロに後退した。その上、自動車メーカーからの奨励金やディスカウントが減額され「調達コストが高くなった」ことや、銀行の融資条件が厳しくなるなどで、苦しい経営を迫られている。
\同社はこれを受けて保有車両を5,000台削減し、3万7,000台としたほか、契約社員の約10%に当たる150人を整理した。また、収益性の低いサービスを終了するとともに、値上げを実施し、コスト削減と収益改善に努めた。値上げ幅は平均2.5%だが、車種によっては10%以上高くなった。ただ、全国580カ所の営業拠点はほぼ維持したという。
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