仏コンサルティング大手のアルトランは、2011年6月に発効する欧州連合(EU)のエネルギー効率に関する指令(640/2009)により、電動モーターの価格が上昇する恐れがあると指摘している。電動モーターの大口需要家である自動車業界や、電動モーターを使用している製造企業、風力発電設備用の発電機メーカーなどが影響を受けるとしている。
\EUでは2011年6月16日から、高効率モーターの国際規格であるIEC60034-30の「IE2」の基準をクリアできない電動モーター(0.75kW-375kW)の販売が禁止される。同規制は2015年1月1日、2017年7月1日にさらに厳格化される予定。このため、アルトランは電動モーターの買い替え需要が高まると予想している。
\同社によると、電動モーターの材料となる稀少金属(レアメタル)のランタニドは中国が90%以上を供給しており、事実上、独占供給状態にある、電動モーターの需要が高まれば、中国はランタニドの値上げに動く恐れがあると指摘している。
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