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2010/9/3

一般・技術・その他 (旧)

スイスのEMPA、リチウムイオン電池の環境負荷を調査

この記事の要約

スイス連邦材料試験研究所(EMPA)はこのほど、電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池の環境負荷を調査した。同電池の環境負荷は想定していたよりも軽いものの、充電に使う電力源によって環境負荷は大きく増えるとしている。\ […]

スイス連邦材料試験研究所(EMPA)はこのほど、電気自動車(EV)向けのリチウムイオン電池の環境負荷を調査した。同電池の環境負荷は想定していたよりも軽いものの、充電に使う電力源によって環境負荷は大きく増えるとしている。

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同調査では、現在、市場で最も普及しているタイプのEV向けリチウムイオン電池を調査対象とし、EVの充電は欧州の平均的なエネルギーミックスによる電力を想定した。また、内燃エンジン車は欧州の排ガス基準「ユーロ5」に対応した、燃費5.2リットル/100kmの新型ガソリン車を対象とした。

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EMPAによると、リチウムイオン電池の製造・使用・廃棄の過程でかかる環境負荷は全体の15%以下にとどまる一方、EVを利用する際の定期的な充電で最も大きな環境負荷が生じる。このため、EVの環境負荷を低減するためには、電力の供給源を見直す必要があり、水力発電のみに限定すると環境負荷は40%軽減されるという。

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欧州の平均的なエネルギーミックスによる電力でEVを充電した場合、従来の内燃エンジン車は、燃費が3~4リットル/100kmであれば、リチウムイオン電池を搭載した電気自動車(EV)と環境負荷が同じ水準になるとまとめている。

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