独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のクラウスハーディ・ミュールエック最高情報責任者(CIO)はさきに開催されたSAP自動車シンポジウムで、同社のIT投資状況を発表した。同氏は「我が社ではIT統合アーキテクチャーの標準化は“将来の目標”ではなく、すでに“導入済み”だ」と述べ、今後このアーキテクチャーをクラウド・コンピューティングに移行する考えを明らかにした。VWグループのIT投資は売上高の0.8~0.9%、1台当たり145ユーロにとどまるとし、好業績にもかかわらずIT経費が低水準にとどまっていることを強調した。独自動車業界紙『アウトモビールボッヘ』が報じた。
\ミュールエックCIOによると、VWグループ内のITスタッフは世界全体で3,700~3,800人。外部スタッフはこの3倍近くに達するという。
\VWグループ内のITシステムの統合が高度に進んだのは、世界共通のSAPパッケージを導入したことが大きいという。VWでは生産部門にとどまらず、財務部門でもSAPシステムを導入し、世界中の拠点の資金を一元管理している。
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