ドイツでは寒波到来と道路交通政令(StVZO)改正による冬タイヤ装着義務が重なって需要が急騰していたが、供給状況は正常化に向かっている。独タイヤ販売事業者連盟(BRV)のペーター・ヒュルツァー会長はdpa通信の取材に対し、一部の地域では依然として品不足あるいはタイヤ交換で順番待ちが続いているが、全国的にはタイヤ交換をする整備工場の稼働率が平年並みの65%に下がっており、市場は沈静化に向かっているとした。
\ヒュルツァー会長によると、高級車向けに標準装備タイヤを供給している一部のメーカーで品切れになっているほか、タイヤの平均価格は前年比で10~20%割高になっている。また、一部の卸業者が品薄を理由に価格を不当につり上げた。極端なケースでは通常の3倍の価格を要求した業者もいたという。ヒュルツァー会長は「そうした悪徳業者は、小売業者の取引先リストから外されることを肝に銘じた方がいい」と厳しく非難した。
\タイヤの値上がりは冬シーズン以降も続く見通し。ゴムなど原料高騰が主な原因で、来年は夏タイヤ・冬タイヤともに5~10%値上がりが見込まれる。
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