日産は欧州工場で部品調達の現地化を進めている。同社の欧州の生産事業を統括するTrevor Mann氏が独業界紙『オートモビルボッヘ』に明らかにしたところによると、「キャシュカイ」の駆動システムはすべて欧州域内で調達しているという。
\日産は、欧州では英国のサンダーランド工場でキャシュカイ、「ジューク」、コンパクトバンの「ノート」を生産。スペインのバルセロナ工場ではトランスポーター「NV200」や「ナバラ」「パスファインダー」「プリマスター」の大型モデル、また、ロシアのサンクトペテルブルク工場では「Xトレイル」「ムラーノ」「ティアナ」を生産している。
\Mann氏によると、日産はロシアではルノーが出資するロシア自動車大手アフトワズを通して、中東欧市場向けの小型モデルを生産する方針という。『オートモビルボッヘ』紙によると、アフトワズのイゴール・コマロフ社長は先ごろ、ルノーおよび日産向けにラーダの新型「Granta」をベースにした低価格車を2013年から生産する計画があると述べていた。同モデルは、ロシアおよび中東欧市場で販売する計画で、価格を1万ドル以下に抑える予定という。
\ \■ 欧州市場の販売好調、2010年は13%増
\ \日産の欧州市場販売は、2010年に前年比13%増の54万7,000台となり、3年連続で前年実績を上回った。市場シェアは3.1%(前年:2.8%)に拡大。キャシュカイの販売は前年に比べ18%増加した。欧州市場の販売好調も奏功し、同社の世界販売は約408万台となり、初めて400万台の大台を突破した。
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