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2011/2/18

一般・技術・その他 (旧)

英セルボンド、歩行者保護効果の高いボンネット材を開発

この記事の要約

衝撃吸収技術を得意とする英エンジニアリング会社のセルボンド(Cellbond)はこのほど、アングリア・ ラスキン大学のエンジニアリングシミュレーション分析・摩擦学(EAST)グループと共同で歩行者保護効果の高い自動車向け […]

衝撃吸収技術を得意とする英エンジニアリング会社のセルボンド(Cellbond)はこのほど、アングリア・ ラスキン大学のエンジニアリングシミュレーション分析・摩擦学(EAST)グループと共同で歩行者保護効果の高い自動車向けの新たなボンネット材を開発した。同ボンネット材は大手自動車メーカーが次世代モデルで採用する予定という。

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自動車と歩行者の衝突事故では、ボンネットとその下に位置するエンジンブロックとの間に十分な隙間がないことが、歩行者が頭部に損傷を受ける主因となっている。最近の自動車は部品点数が増えており、よりコンパクトな造りとなっているため、以前に比べボンネットの下の隙間は狭くなっているという。

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研究チームが開発したボンネット材は吸収材をアルミニウムシートで挟む三層構造で、コンピューターシミュレーションを使って考案した特殊な幾何学グリッドパターンが刻み込まれている。試験結果は良好で、欧州の安全評価機関「EuroNCAP」のテストでも認証を受けた。

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また、頭部の損傷度を計測する頭部損傷基準(HIC)では、標準的なボンネットに比べ50~60%衝撃を軽減できる効果があることも確認された。

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