独自動車大手のダイムラーは17日、燃料電池スタックをカナダで自社生産する計画を発表した。現地法人メルセデス・ベンツ・カナダ(バンクーバー)の傘下に生産施設を整備する。新工場は2012年初めまでに完成する予定で、試験生産の後、2013年から量産を開始する計画。
\スタックは燃料電池(セル)の集合体。同工場で生産するスタックは、従来製品に比べて性能・効率に優れるうえ、より小型となるため、「Cクラス」や「Eクラス」などの中型モデルにも採用できると見込んでいる。
\ダイムラーは2008年、バンクバーの東に位置するバーナビーにスタックを開発する合弁会社オートモーティブ・フューエル・セル・コーポレーション(AFCC)を設立した。出資比率はダイムラーが50.1%、フォードが30%、燃料電池を開発・製造するカナダのバラード・パワー・システムズが19.9%となっている。
\ダイムラーはスタックの研究・開発にとどまらず生産にも事業を拡大することで、スタックの安定供給を確保し、燃料電池車の量産化に備える方針。
\同社は2009年末から「Bクラス」の燃料電池車を小規模生産しており、欧州や米国の一部の顧客に販売している。また、市バス「シタロ・フューエル・セル・ハイブリッド」にも燃料電池を投入している。
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