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2011/5/20

企業情報 - 自動車メーカー

サーブ、中国の大手ディーラーと提携

この記事の要約

スウェーデンの高級車メーカー、サーブの親会社である蘭スパイカー・カーズは16日、中国の自動車ディーラー大手の厖大汽貿集団と提携すると発表した。厖大汽貿は計4,500万ユーロ分の車両をサーブから購入するほか、6,500万ユ […]

スウェーデンの高級車メーカー、サーブの親会社である蘭スパイカー・カーズは16日、中国の自動車ディーラー大手の厖大汽貿集団と提携すると発表した。厖大汽貿は計4,500万ユーロ分の車両をサーブから購入するほか、6,500万ユーロを投じてスパイカーの資本の24%を取得する。サーブは5月初めに中国の中堅自動車メーカー、華泰汽車と提携すると発表したばかりだったが、同取引が白紙撤回となり、新たな提携先を探していた。

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厖大汽貿は3,000万ユーロを投じてサーブから約1,300台の新車を購入するほか、オプションとしてさらに1,500万ユーロ分の車両を購入することでも合意した。また、厖大汽貿は6,500万ユーロを投じてスパイカーの資本の24%を取得する。

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両社は中国にサーブ社を販売するための合弁会社を中国に設立する計画で、長期的にはサーブ車をベースとした中国市場向けのモデルを開発することを検討しているという。

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厖大汽貿は中国に約1,100店舗の販売網を持つ大手ディーラーで、4月末には上海証券取引所に株式を公開し、約10億ドル(約7億ユーロ)の資金を市場から調達した。

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サーブは生産規模の縮小などにより資金繰りが悪化し、約5週間前から生産停止に追い込まれている。5月初めには、華泰汽車との提携により生産再開のメドがたったばかりだったが、メディア報道によると、中国当局の認可が下りず、取引が白紙撤回となったもよう。一方、スパイカーのムラー社長は今回の提携について、厖大汽貿は自動車メーカーではないため、比較的容易に認可を得られると強調し、生産再開への意欲を示した。

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