英国のウェストミッドランズ州が実施した超低炭素車デモプログラム「Coventry and Birmingham Low Emission Demonstrators(CABLED)」はこのほど、実用試験の結果を公表した。
\CABLEDは、英国政府の技術戦略委員会が2,500万ポンドを投じて進める超低炭素車デモプログラムの中で最大規模のもので、2009年12月から実施されている。投入されたのは、三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」25台とダイムラー「スマートフォーツー・エレクトリック」の電気自動車(EV)20台の2車種。公表されたデモ結果によると、EVによる走行時間の77%が20分以下であり、バッテリー容量の50%以上を消費した走行は全体のわずか2%にとどまった。また、充電のタイミング関しては、充電が必要な時よりも、ドライバーにとって都合の良い時に行われる傾向が強いことが明らかになった。充電がピークとなる時間帯は午前7~9時と、午後6~7時で、平均の充電時間は2~3時間だった。また、夜間電力料金が適用される午後11時以降に充電する人も多く見られた。
\デモで収集されたデータの解析を行ったアストン大学のプライス氏は、「大半のユーザーが1日の走行終了後にバッテリー容量を40%以上残しており、EVのバッテリー容量で大半のユーザーのニーズを満たすことが明らかになった。典型的なユーザーは2~3日に1回充電するだけだった」と指摘。超低炭素車は、ディーゼル車やガソリン車と性能や使い勝手の良さで遜色なく、しかも二酸化炭素の排出やオペレーションコストの面ではるかに優れているとしている。
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