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2015/2/13

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この記事の要約

センサーを組み込んだ自動車のシートやシートベルトでドライバーの心拍数や呼吸を測定し、疲労度を検知する技術を研究開発するプロジェクト。実施期間は2012年6月1日~2014年5月31日まで。ポルトガルの自動車内装材メーカー […]

センサーを組み込んだ自動車のシートやシートベルトでドライバーの心拍数や呼吸を測定し、疲労度を検知する技術を研究開発するプロジェクト。実施期間は2012年6月1日~2014年5月31日まで。ポルトガルの自動車内装材メーカーのボルグステナが調整役を務めた。スペイン、ポルトガル、エストニア、英国、ドイツの研究機関や中堅・小規模企業が参加している。

プロジェクト予算は約136万ユーロ。欧州連合(EU)が第7次研究枠組み計画(FP7)から約105万3,000ユーロを支援した。

同プロジェクトでは、糸や生地にセンサー機能を組み込んだスマートセンシングマテリアルの開発や、シートやシートベルトにドライバーの体が触れる位置の研究、疲労度の検知システムの開発などに取り組んだ。

研究チームはドライバーに負担をかけず、快適な乗り心地を提供すると同時に、自動車の振動やノイズを排除して胸部や腹部などから心拍数や呼吸の深さなどを検知するシステムを研究した。

このようなシステムはドライバーが装置を付けたり、カメラなどでドライバーの動きを監視する必要がないため、ドライバーの負担が軽い利点がある。

プロジェクトは2014年5月に終了したが、参加した企業・機関は得られた成果の製品化に向けて研究を継続している。すでにスカンジナビアから高い関心が寄せられているという。現在は欧州で特許取得の手続きを進めている。

プロジェクトには、ボルグステナ、英マンチェスター大学、スペインのバレンシア生体力学研究所(IBV)のほか、多数の中堅・小規模の民間企業が参加している。

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