DigibattPro 4.0

バッテリー生産のデジタル化およびバッテリー材料の研究開発に取り組むドイツの共同研究プロジェクト。バッテリーセルの生産コスト効率および品質の改善を目指す。実施期間は2021年3月1日~2025年2月28日までの4年間。ドイツ連邦教育研究省(BMBF)が3,000万ユーロを支援している。

当該プロジェクトでは、生産工程の全自動化により、欠陥品を認識するだけでなく、原因を分析し、人の手を加えることなく、改善策を取るシステムの構築を目標としている。

すべての生産工程をデジタル化し、センサーで機械の設定やコーティング加工の厚み、温度、湿度などの様々なテータを収集する。収集した膨大なデータは、人工知能(AI)を活用し、どのような設定・条件下でどのような結果が出るかなどを分析する。

また、実験レベルだけでなく、実際の生産現場でも当該システムが作動するかを確認する。まずは、独バッテリーメーカー、ファルタの既存の生産設備を使用して生産のデジタル化・ネットワーク化を実施する。次の段階では、リチウムイオン電池の生産に当該システムを導入する計画で、プロジェクト終了までに、21700型(高さ70ミリメートル、直径21ミリメートル)のシリンダー型電池の生産において、生産時間の短縮、歩留まり向上に寄与する全自動生産システムの構築を目指してる。

さらに、電池セルの性能向上や生産工程における環境負荷の低減に寄与するカソード材の研究にも取り組む。

プロジェクトには、フラウンホーファー生産技術・オートメーション研究所(IPA)、ファルタ・コンシューマー・バッテリーズ、ファルタ・マイクロバッテリー、バーデン・ヴュルテンベルク太陽エネルギー水素研究センター(ZSW)が参加している。

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