2011/9/12

環境・通信・その他

交通事故自動通報システム、2015年に新車搭載義務化

この記事の要約

欧州委員会は8日、EU域内で販売される新車を対象に、自動車事故を車載の発信装置が感知し、自動的に通報する「eコール」と呼ばれるシステムの搭載を2015年までに義務付けると発表した。\ eコールは事故が起きると車内に装備さ […]

欧州委員会は8日、EU域内で販売される新車を対象に、自動車事故を車載の発信装置が感知し、自動的に通報する「eコール」と呼ばれるシステムの搭載を2015年までに義務付けると発表した。

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eコールは事故が起きると車内に装備された発信装置が衝撃を感知して自動的に作動し、域内共通の緊急通報用電話番号「112」につながって緊急サービスセンターに車両の位置情報を通報する仕組み。緊急センターは位置情報を基に迅速に救急隊を派遣することができ、従来に比べて事故発生から救助までの時間が大幅に短縮される。

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欧州委は2005年に同システムの導入を発表。当初は09年までにEU全域でeコールを実用化する目標を掲げていた。しかし、一部の国がコスト面の問題などを理由に、同システムの導入を公約する覚書への署名を拒んだことから、目標を2014年に先送りした。現時点でEU内の乗用車のシステム搭載率は0.7%にとどまっている。

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欧州委は今回、同目標をさらに1年遅らせることで、全加盟国がそろってシステムを導入することを目指す。欧州委は加盟国に対して、通信会社と協力して同システムの運用に必要なインフラ整備を進めるよう勧告している。

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AFP通信によると、システム導入の覚書には英国、フランスを除く25カ国が署名している。

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