スイス製薬大手のロシュは25日、遺伝子解析機器メーカーの米イルミナの買収に乗り出すと発表した。イルミナ側が買収交渉に応じなかったことから、敵対的な株式公開買い付け(TOB)を仕掛け、経営権の取得を目指す。
\ロシュはTOBで、イルミナ株式を1株当たり44.5ドルで買い付ける。買収観測が広がってイルミナの株価が急騰した直前(12月21日)の終値に64%を上乗せした水準となる。全株式を取得した場合の買収総額は57億ドルに上る。
\ロシュは声明で、当初は友好的な買収を目指したが、イルミナ経営陣が「実質的な協議」に応じなかったことから、敵対的なTOBに切り替えたと説明している。
\ロシュはイルミナの買収に成功した場合、自社の応用科学事業と統合したうえで、同事業の統括拠点を独南部のペンツベルクからイルミナ本社のあるサンディエゴに移転する考えだ。
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