2013/1/21

産業・貿易

昨年のEU新車販売16%減、17年ぶり低水準に

この記事の要約

欧州自動車工業会(ACEA)が16日発表したEU(マルタを除く26カ国)の2012年12月の新車販売(登録)台数は前年同月比16.3%減の79万9,407台となり、15カ月連続で落ち込んだ。これにより通年の販売台数は前年 […]

欧州自動車工業会(ACEA)が16日発表したEU(マルタを除く26カ国)の2012年12月の新車販売(登録)台数は前年同月比16.3%減の79万9,407台となり、15カ月連続で落ち込んだ。これにより通年の販売台数は前年比8.2%減の1,205万3,904台と、17年ぶりの低水準に落ち込んだ。(表参照)

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下げ幅は1993年(16.9%)以来の最悪の水準。主要市場で通年販売台数が伸びたのは英国だけだった。イタリアが19.9%減、フランスが13.9%減、スペインが13.4%減と大きく落ち込んだ。ドイツも2.9%減と小幅ながら低迷した。

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欧米の主要メーカーは全社が低迷。とくにフォード、ゼネラル・モーターズ(GM)、PSAプジョーシトロエン、ルノー、フィアットが不振で、下げ幅は10%台に達した。最大手のフォルクスワーゲン(VW)は1.6%減だった。

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日本勢も軒並み低迷。下げ幅はトヨタが3.1%、日産が6.3%、スズキが13.6%、ホンダが6.3%、マツダが11.3%、三菱が33%となった。

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対照的に販売が好調だったのは韓国勢。韓国とEUの自由貿易協定(FTA)を追い風に、現代自動車が9.4%増、起亜が14.1%増となった。

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欧州では南欧諸国の債務危機などの影響で景気が低迷し、自動車市場を直撃しており、新車販売は今年も厳しい状況が続きそうだ。

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