欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/11/3

EU産業・貿易

欧州委が15年の漁獲規制案発表、40種で漁獲量削減を提案

この記事の要約

欧州委員会は10月28日、大西洋と北海を中心とした2015年の漁獲規制案を提示した。最大持続可能漁獲量(MSY)を目指し、科学的助言に基づいて漁獲量を提案したもので、12月に開かれる漁業相理事会で最終的な漁獲量が確定し、 […]

欧州委員会は10月28日、大西洋と北海を中心とした2015年の漁獲規制案を提示した。最大持続可能漁獲量(MSY)を目指し、科学的助言に基づいて漁獲量を提案したもので、12月に開かれる漁業相理事会で最終的な漁獲量が確定し、2015年1月から施行される。

今回の規制案の対象となったのは69魚種。このうちイベリア半島周辺水域のアンコウとマアジ、西イギリス海峡のシタビラメ、北海のヨーロッパアカザエビなど29種について総漁獲可能量(TAC)を拡大または据え置く一方、アイリッシュ海やカテガット海峡のタラ、イギリス海峡東部のシタビラメ、ケルト海のモンツキダラなど40種については、MSYの水準まで資源量を回復する必要があるとして、TACの削減を提案した。

EUは新共通漁業政策(CFP)のもと、すべての漁業資源を15年から遅くとも20年までMSYの水準にまで回復させることを目標に掲げている。14年のEUの漁獲金額は8億6,000万ユーロと、昨年の9億7,000万ユーロに減少する見込みだ。