欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/11/3

西欧

仏サノフィがCEO解任、取締役会との不和で

この記事の要約

仏製薬大手サノフィ・アベンティスは29日、取締役会がクリストファー・ヴィーバッハー最高経営責任者(CEO)の解任を全会一致で決めたと発表した。同CEOの経営手法などを不満としたもので、暫定的にセルジュ・ヴァンベルグ会長が […]

仏製薬大手サノフィ・アベンティスは29日、取締役会がクリストファー・ヴィーバッハー最高経営責任者(CEO)の解任を全会一致で決めたと発表した。同CEOの経営手法などを不満としたもので、暫定的にセルジュ・ヴァンベルグ会長がCEOを兼任する。

ヴィーバッハー氏はカナダとドイツの二重国籍を持つ。2008年12月にサノフィのCEOに就任した。同社での外国人のCEO就任は初めてだった。

ヴァンベルグ会長はCEO解任について、ヴィーバッハー氏の「経営スタイル」と、取締役会との意思疎通の欠如が理由と説明。同氏が外国人であることとは関係ないとしている。

サノフィは同氏がトップにあった6年間、積極的な買収やコスト削減を推進し、概ね好調な経営を維持してきた。しかし、取締役会は事業基盤をフランスから米国にシフトする戦略や、重要な経営上の決定を独断で下すことなどを不満とし、同氏との関係が悪化していた。取締役会は28日に発表した2014年7~9月期決算が2.4%の減益となったこともあって、CEO解任に踏み切ったとみられる。