英政府統計局は24日、ロシアからの石油など燃料の輸入が6月はゼロだったと発表した。ウクライナ侵攻への経済制裁として輸入を減らしてきたが、ついに完全に止まった。ロシアからの燃料輸入がゼロとなるのは、25年前に統計を開始してから初めてだ。
ロシアは英国にとって、精製油など燃料の主要調達先で、ウクライナ侵攻前の1年間の月平均輸入額は4億9900万ポンド(約807億円)に上った。しかし、政府は3月から経済制裁に踏み切り、2022年末までに石油、石油製品の輸入を中止する方針を打ち出している。
6月は精製油、原油、天然ガス、石炭などを含むすべての燃料の輸入がゼロとなった。また、燃料以外の品目の輸入も急減しており、6月の輸入額は侵攻前の1年間の月平均を96.6%下回る3,300万ポンドだった。
英政府はエネルギー調達先の多様化を進めており、統計局によるとサウジアラビア、オランダ、ベルギー、クウェートからの精製油輸入が増えているという。