ノバルティス、後発医薬品部門サンドを分離

スイス製薬大手のノバルティスは25日、後発医薬品(ジェネリック薬)部門サンドを分離すると発表した。同社は不振が続くサンドについて、売却を含むあらゆる選択肢を検討してきたが、最終的に分離し、上場させるのが得策と判断した。

サンドは2023年下期をめどに、スイス証券取引所に上場する予定。米国での米預託証券(ADR)の上場も計画している。

サンドは厳しい価格競争にさらされて収益が悪化している。ノバルティスは21年10月、サンドを手元に残すか、売却、分離するかを検討すると発表。2月には複数の投資会社が買収を検討していると報じられた。

しかし、正式に買収を提案した企業がなかったことから、分離・上場を決めた。今後はがん治療薬など収益力が高く、大きな成長が見込める事業に経営資源を集中する。

サンドはイスラエルのテバ、米ヴィアトリスとともに後発医薬品3大メーカーの一角を占め、傘下に独ヘクサルなどを持つ。ノバルティスによると、分離によって売上高ベースで欧州最大の後発医薬品企業となる。

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