チェコ中銀が2会合連続で据え置き、当面は高金利を維持の方針

チェコ中央銀行(CNB)は9月29日、主要政策金利である14日物レポ金利を7%に据え置くことを決めた。据え置きは2会合連続。前々回までは9会合連続で利上げを実施してきた。インフレのさらなる高進が見込まれる中、物価の安定に向けて高金利を維持する。ロンバート金利(上限金利)と公定歩合(下限金利)もそれぞれ8%、6%に据え置いた。

同国の8月のインフレ率は前月から0.3ポイント減の17.2%に縮小し、14カ月ぶりに低下した。燃料価格の一時的な低下が要因だが、CNBは今後数カ月で再び上昇し、秋~冬ごろに20%でピークを迎えるとみる。今年のインフレ率については春期予測の13.1%から16.5%に引き上げた。

現在のインフレの状況に関しては、上振れリスクとして輸入品価格の高騰と賃金の上昇、財政政策の緩和が、下振れリスクとして世界的な景気後退や国内需要と投資の強い落ち込み、エネルギー価格の上限制度の導入があると指摘。相反するリスクと不確実性の高さを考慮して金利据え置きを決めたと説明した。

CNBは声明で、同国経済は外部環境からの強いインフレ圧力と、国内の需要圧力の両方に直面しているとしたうえで、これらの圧力を弱めるために金利を高い水準で維持する方針を示した。次回の会合では据え置きか利上げかを決定するとしている。

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