サノフィ・GSK連合のワクチンが承認、追加接種用に

EUの欧州医薬品庁(EMA)は10日、仏製薬大手サノフィと英グラクソ・スミスクライン(GSK)が開発した新型コロナウイルスワクチンについて、認可を受けたワクチンを接種した人のブースター接種(追加接種)への使用を承認したと発表した。

このワクチンは米ファイザー、モデルナなどのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチン、アストラゼネカなどのウイルスベクターワクチンと異なり、タンパク質ベースのワクチン。南アフリカで2020年半ばに感染が確認されたベータ株を想定して開発されたが、臨床試験ではオミクロン株にも有効で、同株の派生型「BA.1」に対しては米ファイザー・ビオンテック連合のワクチンを上回る免疫効果が確認されたという。

EMAは認可済みワクチンを接種した成人への追加接種に使うよう推奨している。EUは事前購入契約を締結済みで、すぐに出荷が始まる見込みだ。

サノフィは当初、mRNA技術を活用した新型コロナワクチンの開発を目指していたが、ファイザー・ビオンテック連合、米モデルナが大きく先行し、主要国・地域で接種が進んでいることから、21年9月に開発を中止。その後はGSKと共同で、タンパク質ベースの新型コロナワクチンの開発に取り組んでいた。

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