クロアチアが1月1日、欧州単一通貨ユーロを導入した。同日には欧州内での人の自由な移動を保障するシェンゲン協定にも参加。2013年に加盟したEUとの結束が大きく強化されることになる。
クロアチアのユーロ導入は、EUが21年7月に最終承認していた。新たな国のユーロ導入は2015年のリトアニア以来。20カ国目のユーロ参加国となり、通貨がクーナからユーロに切り替わった。
ユーロの流通開始から2週間はクーナも買い物などで利用できる。混乱を防ぐため、国内の事業者などは23年末まで価格をユーロ、クーナの両方で提示することを求められる。
シェンゲン協定は加盟国間を出入国審査なしで、パスポートを携帯しなくても行き来できるようにするもの。これまでEU加盟27カ国のうちアイルランド、キプロス、ルーマニア、ブルガリア、クロアチアを除く22カ国と、非加盟国のノルウェー、スイス、アイスランド、リヒテンシュタインを加えた計26カ国が参加している。クロアチアの傘下で27カ国に拡大する。
1日には隣国スロベニアとの国境で、シェンゲン圏入りの記念式典が行われ、日付が代わると同時に国境のフェンスが取り除かれ、「自由通行」というプラカードが掲げられた。