英ヴァージン、国内初の衛星打ち上げへ

英民間航空局(CAA)は12月21日、国内初となる人工衛星の打ち上げに向け、英ヴァージン・グループ傘下の米ヴァージン・オービットにライセンスを付与したと発表した。CAAは11月にスペースポート・コーンウォール(ニューキー・コーンウォール空港から改称)に宇宙港ライセンスを付与しており、ヴァージン・オービットは1月中に大型ジェット旅客機を使って同港から2段式軌道ロケット「ランチャーワン」を打ち上げる見通しだ。

ランチャーワンには英国防省をはじめとする内外の民間および政府顧客向けの衛星7基が搭載される予定。ロケットは改造された特別仕様の「ボーイング747」で高度3万5,000フィートまで運ばれ、太平洋上で発射される。

ヴァージン・オービットは2022年中の打ち上げを目指していたが、認可手続きが長引いて延期を余儀なくされた。

ハーパー運輸相は「ヴァージン・オービットが国内初の打ち上げライセンスを取得したことで、英国による銀河系ゲートウェイの開設に一歩近づいた」とコメント。ヴァージン・オービットのダン・ハート最高経営責任者(CEO)は「打ち上げライセンスの付与はCAAにとって重要な節目であり、新たな規制の整備や新チームの構築など膨大な努力の成果を意味する。当社のチームは打ち上げリハーサルや最終段階の確認作業に注力しており、打ち上げの成功に向けて政府機関を含む各方面と連携して着実に作業を進めていく」と述べた。

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