トルコ国産EV、発売は秋にずれ込み

トルコで開発から製造を手がける初の純国産車の発売が今秋にずれ込みそうだ。コロナ禍によるさまざまな影響があったため。これまでは1~3月期中を予定していた。

国産の乗用電気自動車(EV)を開発製造する合弁会社TOGGのギュルチャン・カラカシュ社長はラスベガス・ハイテク技術見本市(CES)で、第1四半期に生産を開始する見通しを明らかにした。このため、納入は第3四半期になってからとみられる。

国産EVへの期待は高く、需要が初年度に生産を予定する2万台を超えるのは必至だ。政府が最大3万台を調達する姿勢であることも、品薄感を強めている。 TOGGでは、発売までの時間を「ゲーム化」(カラカシュ社長)するため、優先購入権を争う競争イベントを開催する予定。特に課題を上手にこなした人に、他の人よりも先に予約できる機会を与える。このイベントは、同EVにも採用されているデジタルプラットフォーム「トゥルモア」で実施される。EVが実際に走り出す前から、潜在顧客にプラットフォームを使ってもらう思惑がある。

TOGGはトルコの「国民車」の開発・製造を目指す政府の方針に沿い、国内企業・機関が参加して設立された。自動車のアナドル・ホールディングと軍用車のBMC、テック企業のトゥルクセル、電機のゾルル、トルコ商工会議所連合会(TOBB)が出資している。

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