英首相が省庁再編、内閣改造も

英国のスナク首相は7日、省庁再編と内閣改造を実施した。成長戦略推進が狙いで、ビジネス・エネルギー・産業戦略省を「エネルギー安全保障・ネットゼロ省」と「科学・イノベーション・テクノロジー省」の2つに分割するのが柱となる。

エネルギー安全保障・ネットゼロ省の新設は、ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー価格が高騰する中、再生可能エネルギーの利用をさらに促進することでエネルギー安全保障を強化し、ネットゼロ社会の実現を目指すのが狙い。担当相には前ビジネス・エネルギー・産業相のシャップス氏を起用した。

科学・イノベーション・テクノロジー相にはドネラン前文化相が就任。フレイザー前住宅相が文化・メディア・スポーツ相となる。このほか、バデノック国際貿易相の担当分野を拡大した。

スナク政権は物価高騰への対応をめぐって批判を浴び、短命で終わったトラス前政権の後継として発足したが、依然として物価高が続き、厳しい政権運営を強いられている。今回の省庁再編、内閣改造には来年の実施が予想される総選挙を前に、政権の求心力を高めたいという思惑もあると目されている。

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