独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のソフトウエア子会社カリアドは13日、中国同業のサンダーソフトと共同で、インフォテインメント(情報と娯楽の両方を提供する情報通信システム)の合弁会社を設立すると発表した。VWが同分野で協業する米グーグルのサービスは中国で利用できないことから、現地企業と手を組む。
VWは「中国で中国のために(in China, for China)」という戦略を打ち出しており、昨年10月にも、同国市場向けの高度運転支援システム(ADAS)・自動運転(AD)用人工知能(AI)チップを現地企業、地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)と共同開発することを明らかにした。
サンダーソフトとの合弁ではインフォテインメントとコネクティビティ分野のソフト開発に重点を置く。出資比率はサンダーソフトが51%、カリアドが49%。出資額は明らかにしていない。
中国の消費者は車の購入に際して娯楽機能を重視する。VWは中国の電動車市場で販売が低迷していることから、インフォテインメント機能・サービスの拡充を通して巻き返しを図る考えだ。