フィンランド通信機器大手のノキアは18日、自社ブランドのタブレット端末「N1」を公開した。同社は不振の携帯端末事業から撤退したばかりだが、再び同市場に参入することになる。
「N1」は画面が米アップルの「アイパッドミニ」と同じ7.9インチ。基本ソフト(OS)は米グーグルの「アンドロイド」を採用する。ノキアはスマートフォン「ルミア」で米マイクロのOSを採用していたが、主流のアンドロイドに切り替える。
同タブレット端末は台湾の鴻準精密工業(フォックスコン・テクノロジー)が生産、販売し、ノキアはライセンス料を受け取る形となる。販売価格は249ドル。2015年1~3月期に中国で販売を開始する。
ノキアは携帯端末市場で14年間にわたって世界1位の座を維持していたが、2007年にアップルがスマホ「アイフォン」を投入してからシェアを奪われ、収益が急速に悪化。13年に携帯端末事業をマイクロソフトに売却することを決め、今年4月に売却を完了していた。それからわずか半年で同市場への復帰を決めた。
同社はスマホ事業復活も視野に入れている。ただ、マイクロソフトとの取り決めにより、16年まではスマホ市場に参入できないことになっている。