2014/12/8

EU産業・貿易

仏独などがインド製後発薬の販売停止、臨床試験データ不正操作問題で

この記事の要約

仏医薬品安全庁(ANSM)は5日、インドの創薬研究開発大手GVKバイオサイエンスが臨床試験データを不正に操作した疑いがあるため、25種の後発医薬品について国内での販売認可を一時停止したと発表した。同庁によると、これまでに […]

仏医薬品安全庁(ANSM)は5日、インドの創薬研究開発大手GVKバイオサイエンスが臨床試験データを不正に操作した疑いがあるため、25種の後発医薬品について国内での販売認可を一時停止したと発表した。同庁によると、これまでにドイツ、ベルギー、ルクセンブルクでも同様の措置が講じられたという。一方、欧州医薬品庁(EMA)は早急にEUとしての対応を検討し、来月にも加盟国に対して問題となった医薬品の販売認可を維持するか、一時停止または取り消すか勧告する方針を示している。

ANSMによると、今年5月にGVKバイオに対する立ち入り調査を実施し、2008年以降の臨床試験データを分析したところ、少なくとも10人分の心電図に改ざんの痕跡が残っていた。ANSMはGVKバイオへの調査を通じ、同社が国際的に合意された臨床試験の実施に関する基準(Good Clinical Practice=GCP)を遵守していないとの強い懸念が生じたと指摘。現時点で人体に悪影響をもたらすリスクや薬効がないことを裏付けるデータはないものの、「予防的措置」として販売認可の一時停止に踏み切ったと説明している。ANSMは対象となった医薬品の具体名を公表していないが、米マイランや米アボット・ラボラトリーズなどの製品が含まれているもようだ。

一方、独連邦医薬品庁(BfArM)は5日、ANSMからの警告を受け、28の製薬メーカーに付与した176件の認可について調査を実施したことを明らかにした。このうちGVKバイオの臨床検査データが認可の根拠となった医薬品(品目数や具体名は未公表)に関しては、信頼できる新たなデータが提供されるまで国内での販売を停止するよう各メーカーに命じたと説明している。

GVKバイオは「EMAの医薬品評価委員会(CHMP)が下す決定を尊重するが、臨床試験はすべてGCPのガイドラインに沿って実施されたと確信している」との声明を発表。そのうえで、データの不正操作が疑われている医薬品の製造元は、今後12-15カ月以内に再試験を実施する必要があるとの認識を示している。