欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/1/12

西欧

シェル、ナイジェリアの石油流出事故で和解

この記事の要約

英蘭系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルは7日、ナイジェリアで2008年に起きた2件の石油流出事故の責任を認め、被害を受けた住民らに総額5,500万ポンド(7,055万ユーロ)を支払うことで和解したと発表した。 事故 […]

英蘭系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルは7日、ナイジェリアで2008年に起きた2件の石油流出事故の責任を認め、被害を受けた住民らに総額5,500万ポンド(7,055万ユーロ)を支払うことで和解したと発表した。

事故はナイジェリア南西部の産油地帯ニジェール・デルタのボドでパイプラインから2度にわたり原油が漏れ、周辺のマングローブなどの環境が破壊されたというもので、環境破壊による賠償責任を巡り、漁師などの地元住民とシェルが裁判で争っていた。シェルは事故について「非常に遺憾」として責任を認め、住民に対し一人あたり2,200ポンド、総額で3,500万ポンドおよび自治体に2,000万ポンドを支払うことに同意した。さらに、事故によって汚染された地域の汚染除去作業にも近く着手するとしている。

アフリカ最大の産油国であるナイジェリアでは年間数百件の石油流出事故が発生し、深刻な環境汚染を引き起こしている。パイプラインの腐食や整備不良、故障のほか原油の抜き取りや破壊工作などが流出事故の原因とされている。