欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/1/19

東欧・ロシア・その他

ムーディーズもロシアを格下げ、投資適格級の最低水準に

この記事の要約

大手格付け会社の米ムーディーズ・インベスターズ・サービスは16日、ロシアの長期信用格付けを「Baa2」から1段階引き下げ、投資適格級の最低水準となる「Baa3」に引き下げたと発表した。経済環境の悪化を受けたもので、スタン […]

大手格付け会社の米ムーディーズ・インベスターズ・サービスは16日、ロシアの長期信用格付けを「Baa2」から1段階引き下げ、投資適格級の最低水準となる「Baa3」に引き下げたと発表した。経済環境の悪化を受けたもので、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とフィッチ・レーティングスに続く同水準への格下げとなる。

ムーディーズは格下げについて、ロシア最大の輸出品目である原油の価格下落、ルーブル安、ウクライナ問題をめぐる欧米の金融制裁によって同国の成長見通しが悪化していると指摘。今年の国内総生産(GDP)伸び率はマイナス5.5%に落ち込み、2016年も3%のマイナス成長になるとの予測を示した。

S&Pは昨年4月、フィッチ・レーティングスは1月9日にロシアの同格付けを投資適格級ぎりぎりの「BBBマイナス」に引き下げていた。ムーディーズは格付け見通しを「ネガティブ(弱含み)」とし、さらなる格下げを示唆している。