欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/2/2

EUその他

独政府、国外運送会社への最低賃金適用を凍結

この記事の要約

ドイツ政府は国内を走行する国外運送会社のトラック運転手への法定最低賃金適用を当面棚上げにする。同賃金の適用に対しては周辺諸国から批判が出ており、EUの欧州委員会がEU法に抵触していないか調査を開始したことから、調査が終了 […]

ドイツ政府は国内を走行する国外運送会社のトラック運転手への法定最低賃金適用を当面棚上げにする。同賃金の適用に対しては周辺諸国から批判が出ており、EUの欧州委員会がEU法に抵触していないか調査を開始したことから、調査が終了するまで適用を見合わせることにした。アンドレア・ナーレス労働相(社会民主党=SPD=)が1月30日、明らかにした。

ドイツでは時給を最低8.5ユーロとする法律が1月1日付で施行された。同法はドイツ国内を走行する国外企業のトラック運転手にも適用されていることから、ポーランドやハンガリーなど周辺諸国が欧州委に苦情を申し立てている。

政府は今回、ドイツを通過するトラックであれば運転手に最低賃金を当面、適用しないことを決めた。ドイツを出発ないし目的地とするトラックの運転手にはこれまで同様、最低賃金を適用する。