欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/9

西欧

アライドアイリッシュ銀、08年以来の黒字に

この記事の要約

アイルランド大手銀行のアライド・アイリッシュ・バンクは5日発表した2014年12月通期決算で、9億1,500万ユーロの純利益を計上し、前期の赤字(15億9,000万ユーロ)から黒字に転じた。アイルランド経済の復調に支えら […]

アイルランド大手銀行のアライド・アイリッシュ・バンクは5日発表した2014年12月通期決算で、9億1,500万ユーロの純利益を計上し、前期の赤字(15億9,000万ユーロ)から黒字に転じた。アイルランド経済の復調に支えられ、08年以来の黒字となった。

同行はリーマンショックに伴う金融危機で経営が行き詰まり、09年から総額210億ユーロの公的資金注入を受けて国有化された。

14年は国内経済の回復で住宅価格が上昇し、19億ユーロの貸倒引当金を迫られた前年とは対照的に1億8,800ユーロの貸倒引当金戻入益を計上。不良債権が23%減の67億ユーロに縮小し、収益が改善した。法人向け融資も急増し、利益を押し上げた。

アイルランドの銀行は金融危機で大きな打撃を受けたが、経済回復で復調傾向にあり、最大手のアイルランド銀行も14年に7億8,600万ユーロの黒字となった。アライド・アイリッシュは黒字転換により、目指す再民営化、上場が視野に入ってきた。