欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/5

西欧

サンタンデール、ブラジル部門を完全子会社化

この記事の要約

スペイン最大手銀行のバンコ・サンタンデールは4月29日、75%を出資するブラジル部門の残る株式を株式公開買い付け(TOB)で取得し、完全子会社化すると発表した。全株式を取得した場合の取引総額は47億ユーロに達する。 TO […]

スペイン最大手銀行のバンコ・サンタンデールは4月29日、75%を出資するブラジル部門の残る株式を株式公開買い付け(TOB)で取得し、完全子会社化すると発表した。全株式を取得した場合の取引総額は47億ユーロに達する。

TOBは株式交換方式で実施され、ブラジル部門の株主はサンタンデールの増資後、発行済み株式の5.8%に相当する新株を受け取る。10月の取引完了を目指す。

サンタンデールの収益の4割は中南米事業に集中。中でもブラジル部門は英部門と同等の規模で、グループ全体の収益の5分の1を占めている。ブラジル事業はここ数年、同国経済の失速で成長が鈍化しているが、サンタンデールは同市場の長期的な成長への信頼は揺るがないとして、完全子会社化に踏み切る。

サンタンデールが同日発表した2014年1~3月期(第1四半期)決算の純利益は13億ユーロとなり、前年同期から8%増加した。英国事業が68%の増益となり、収益を押し上げた。