欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/30

総合 – 欧州経済ニュース

EUがキューバとの協議加速、関係改善に向け

この記事の要約

EUのモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(EU外相)は24日、キューバの首都ハバナでラウル・カストロ国家評議会議長やロドリゲス外相らと会談し、関係改善に向けた協議を加速することで合意した。米国とキューバが国交正常化交渉 […]

EUのモゲリーニ外務・安全保障政策上級代表(EU外相)は24日、キューバの首都ハバナでラウル・カストロ国家評議会議長やロドリゲス外相らと会談し、関係改善に向けた協議を加速することで合意した。米国とキューバが国交正常化交渉を進めるなか、EUも関係進展に弾みをつけたい考えだ。

EUは2003年、キューバで反体制活動家75人が逮捕されたことを契機に経済制裁を発動したが、08年に解除し、災害や開発の支援を開始。昨年4月には通商関係強化に向けた協定締結の協議を始めることで合意した。ただ、これまでに協議が実施されたのは3回にとどまっており、モゲリーニ代表は今回、協議のペースを加速することを提案。キューバ側がこれを了承した。

モゲリーニ代表は記者会見で、「対話や協力の枠組みに関する協定の締結交渉を年内にまとめたい」と述べた。また、農業などキューバの主要産業を支援するため、EUが20年までに5,000万ユーロの支援を実施する協定に署名したことを明らかにした。なお、ロドリゲス外相は来月22日にブリュッセルを訪問し、モゲリーニ代表と改めて会談する。