フランス国立統計経済研究所(INSEE)が26日発表した2014年の財政赤字は国内総生産(GDP)比4%に相当する848億ユーロとなり、同比率はEUの財政規律で上限となっている3%を超過した。ただ、予想の4.4%を下回り、前年の4.1%から小幅ながら改善した。
フランスは08年から赤字が上限を超えており、EUから是正を求められている。昨年の赤字は地方自治体の財政改善が進んで縮小した。
同国はEUから15年に赤字をGDP比3%以下に抑えることを義務付けられていたが、先ごろ同期限を17年まで延長することが認められた。EUは赤字を15年にGDP比4%、16年に3.4%、17年に2.8%まで縮小するという目標を設定している。
サパン財務相は同日、昨年の赤字が予想を下回ったことを受けて、当初はGDP比4.1%としていた15年の赤字見通しを同3.8%程度に修正する可能性が出てきたと述べた。