欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/30

EUその他

欧州委が英を提訴、発電所の排出めぐり

この記事の要約

欧州委員会は26日、英政府がウェールズにある石炭火力発電所の排出規制違反を放置し、窒素酸化物(NOx)の排出量がEU指令の上限を超える状態が続いているとして、欧州司法裁判所に提訴すると発表した。 問題となっているのは、独 […]

欧州委員会は26日、英政府がウェールズにある石炭火力発電所の排出規制違反を放置し、窒素酸化物(NOx)の排出量がEU指令の上限を超える状態が続いているとして、欧州司法裁判所に提訴すると発表した。

問題となっているのは、独エネルギー大手RWEの子会社がアバーソーで運営している石炭火力発電所。2001年11月に発効したEU指令では、域内の大型内燃力発電所のNOx排出量は1立方メートル当たり500ミリグラムが上限となっているが、同発電所は排出量が1,200ミリグラムに上っているにもかかわらず操業が認められている。

欧州委は2013年に同問題で英政府に警告し、対応を要求した。これを受けて政府は改善に乗り出しているが、現時点で違反状態が解消されていないため、提訴に踏み切った。