欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/4/13

総合 – 欧州経済ニュース

ECBの量的緩和、1カ月で525億ユーロの国債購入

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は7日、量的金融緩和を開始してから約1カ月間で買い入れたユーロ圏諸国の国債が総額525億2,000万ユーロに達したことを明らかにした。買い取り額は計画通りの規模となる。 ECBはデフレ回避策として3 […]

欧州中央銀行(ECB)は7日、量的金融緩和を開始してから約1カ月間で買い入れたユーロ圏諸国の国債が総額525億2,000万ユーロに達したことを明らかにした。買い取り額は計画通りの規模となる。

ECBはデフレ回避策として3月9日からユーロ圏(ギリシャ、キプロス、エストニアを除く)の国債やEUの機関が発行する公債を買い取る量的緩和を開始。すでに買い取りを実施している資産担保証券(ABS)、担保付き債券(カバードボンド)と合わせて毎月600億ユーロを購入することになっている。

今回発表した買い取り額は4月3日までのもので、EU機関の公債も含まれる。ABSとカバードボンドを合わせた買い入れは609億5,300万ユーロで、予定の600億ユーロに沿った水準だ。

ECBは各国の出資比率に応じて国債を購入する。最初の1カ月間の買い入れ額は、ドイツ国債が111億ユーロで最大。フランス国債が87億5,000万ユーロ、イタリア国債が76億ユーロで続く。

量的緩和はユーロ圏のインフレ率を2%前後まで引き上げることを目標に、16年9月まで実施される。同目標を達成できない場合は実施期限を延長する。