ユーロ圏は5日に開いた財務相会合で、債務危機に陥ったポルトガルがEU、国際通貨基金(IMF)による金融支援から脱却することを了承した。これによって同国への支援は予定通り17日に終了する。
ポルトガルは2011年4月にEUとIMFから総額780億ユーロの金融支援を取り付け、財政再建に取り組んできた。その結果、債務危機が沈静化し、国債の利回りが許容範囲内まで低下。4月に国債入札を再開し、7億5,000万ユーロの調達に成功した。これを受けて政府は4日、自力での資金調達が難しくなる場合に備えた非常時の信用枠設定をEUとIMFに求めない形での金融支援脱却を宣言していた。
債務危機でEUとIMFから金融支援を受けたユーロ圏の国では、アイルランドが昨年に支援を脱却。さらに、スペインが国内銀行の救済のため受けていた支援が1月に終了した。支援が継続しているのはギリシャ、キプロスの2カ国だけとなる。