欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/12

EUその他

欧州委、アイルランド2位銀の公的支援を正式承認

この記事の要約

欧州委員会は7日、金融危機で国有化されたアイルランド2位銀行のアライド・アイリッシュ・バンク(AIB)に対する同国政府の公的支援を正式承認したと発表した。 AIBはリーマンショックに伴う金融危機で経営が行き詰まり、201 […]

欧州委員会は7日、金融危機で国有化されたアイルランド2位銀行のアライド・アイリッシュ・バンク(AIB)に対する同国政府の公的支援を正式承認したと発表した。

AIBはリーマンショックに伴う金融危機で経営が行き詰まり、2010年に公的資金注入によって国有化された。2012年には同様の状況に陥った大手銀行エデュケーショナル・ビルディング・ソサイエティー(EBS)を政府の指示に基づいて合併。EBSを含めた公的支援は総額207億7,500万ユーロに上り、政府はAIBの株式99.8%を保有している。

EUでは公的支援で救済された企業は、条件として大規模なリストラを求められる。AIBは支援の暫定承認を取り付けた上で、これまでにポーランド部門売却などのリストラを進めてきた。欧州委は今回、アイルランド政府が2012年にまとめた17年までのリストラ計画を承認し、同支援を最終承認した。

アイルランドの大手銀行ではEBSのほか、バンク・オブ・アイルランド、パーマネントTSBが国有化された。バンク・オブ・アイルランドの支援は2010年に承認済み。パーマネントTSBは承認を待っている段階にある。