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2015/9/7

西欧

ポルトガル大手銀ノボバンコ、売却が難航

この記事の要約

親会社の経営破綻で国有化されたポルトガル大手銀行ノボバンコの売却が難航している。ポルトガル中央銀行は中国の保険大手、安邦保険と売却交渉を進めていたが、期限の8月31日までに合意できなかった。今後は新たに米投資会社アポロ・ […]

親会社の経営破綻で国有化されたポルトガル大手銀行ノボバンコの売却が難航している。ポルトガル中央銀行は中国の保険大手、安邦保険と売却交渉を進めていたが、期限の8月31日までに合意できなかった。今後は新たに米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントと協議を行うことになる。

ノボバンコは国内3位の銀行。政府が破綻した大手銀行バンコ・エスピリト・サント(BES)を救済するため、同行の優良資産を引き継いで2014年8月に発足させた。政府は銀行救済基金を通じてノボバンコに注入した49億ユーロの公的資金を回収するため、民間に売却することを決定。12月に安邦保険と中国のコングロマリット(複合企業)復星国際、米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントの3社が応札した。

中銀は最高額を提示した安邦保険と独占交渉を進めていたが、1日に協議打ち切りを発表した。詳細は不明だが、ノボバンコへの資本注入などをめぐって折り合いがつかなかったと報じられている。

中銀は今後、2番目に高い買収額を提示したアポロとの交渉を開始する方針だ。