自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は7日の監査役会で、ディーター・ペッチュ財務担当取締役(64)を監査役会長に選出した。同日付で就任し、ヴィンターコルン社長(当時)との権力闘争に敗れて4月に辞任したピエヒ監査役会長の後を継いた。これまでは労働側代表のフーバー副会長(金属労組IGメタル前委員長)が監査役会長を代行していた。
ペッチュ新監査役会長は先月発覚した同社の排ガス不正問題の解明に全力を尽くすとともに、同不正で失われたVWに対する信頼の回復に努める考えを表明した。
ペッチュ氏は監査役会長への就任に伴い財務担当取締役を退任。後任にはこれまで金融子会社フォルクスワーゲン・ファイナンシャル・サービシズの社長を務めてきたフランク・ヴィター氏(56)が任命された。