2015/11/2

EU情報

GM作物販売の「オプトアウト」導入、欧州議会が否決

この記事の要約

欧州議会は10月28日に開いた本会議で、EUが認可している食用、飼料用の遺伝子組み換え(GM)作物であっても加盟国が独自の判断で販売、使用を禁止できる「オプトアウト制度」を導入する法案を反対多数で否決した。 EUではGM […]

欧州議会は10月28日に開いた本会議で、EUが認可している食用、飼料用の遺伝子組み換え(GM)作物であっても加盟国が独自の判断で販売、使用を禁止できる「オプトアウト制度」を導入する法案を反対多数で否決した。

EUではGM作物の安全性に対する不信が根強く、英国やスペインなどが利用を推進している一方で、フランスなど多くの国が反対している。このため、食用および飼料用として58品種の輸入が認可されているが、実際にはすべて家畜飼料として使用されている状況だ。域内での栽培が認可されているのも米モンサントが開発した害虫抵抗性のトウモロコシ「MON810」のみで、実際に栽培されているのはスペインとポルトガルの2カ国にとどまっている。

こうした状況を受けて、欧州委員会は4月、EUが輸入を認可した品種でも加盟国が国内での販売、使用を禁止できるオプトアウト制の導入を提案。フランス、ドイツ、オーストリア、イタリアなど19カ国が同制度に基づく禁止措置の適用を申請している。

EUではGM作物の栽培について、EUが認可した品種であっても自国での栽培を望まない加盟国に裁量権を与えるオプトアウト制が今年に導入された。しかし、GM作物の流通段階でも同制度を適用することをめぐっては、栽培の場合と違って国境での管理が必要となって混乱を招き、EUの単一市場の理念にも反するとの声が噴出。欧州議会の環境委員会は13日に法案を否決していた。本会議でも反対派が圧倒的多数を占め、反対577、賛成75(棄権38)で否決した。

欧州委員会のアンドリュウカイティス委員(保健・食品安全担当)は法案否決に遺憾の意を表明し、対応を協議する方針を示した。