欧州自動車工業会(ACEA)が17日発表したEU(マルタを除く27カ国)の10月の新車販売(登録)台数は110万4,868台となり、前年同月から2.9%増加した。ただ、排ガス不正問題で揺れる独フォルクスワーゲン(VW)の販売が落ち込み、増加率は前月の9.8%から大きく縮小した。(表参照)
VWの販売台数は0.5%減の27万6,771台。シェアは前年同月の25.9%から25.1%に低下した。高級車ブランドのアウディ、ポルシェは増えたが、VWブランドが0.2%減、傘下のセアト(スペイン)が11.4%減、シュコダ(チェコ)が2.6%減と落ち込んだ。
主要市場では英国が1.1%減少した。ドイツは1.1%増、フランスは1%増、イタリアは8.6%増、スペインは5.2%増だった。
VW以外の欧米車の販売台数は、PSAプジョー・シトロエンが0.9%、ルノーが0.7%、オペルが2.7%の幅で減少した。その他は伸び、とくにBMWが13.4%増、ダイムラーが21%増と好調だった。
日本勢はマツダ、スズキ、ホンダ、三菱が増えたが、トヨタは3.5%減、日産は4.2%減と振るわなかった。
EU27カ国にアイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州30カ国ベースの販売台数は、前年同月比2.7%増の114万4,109台だった。