EU統計局のユーロスタットがこのほど発表した最新の研究開発(R&D)投資統計によると、域内28カ国の2014年のR&D投資は総額約2,830億ユーロとなり、10年前の1,943億ユーロから急増した。ただ、域内総生産(GDP)に占める比率は2.03%と、日米などと比べて低い水準にとどまっている。
同比率は04年の1.76%から拡大した。しかし、韓国の4.15%(13年時点)、日本の3.47%(同)、米国の2.81%(12年時点)を下回る水準。EUが目標とする3%とは大きな開きがある。
国別ではフィンランドが国内総生産比3.17%、スウェーデンが3.16%、デンマークが3.08%となり、北欧勢がトップ3を占めた。主要国ではドイツが2.84%、フランスが2.26%、英国が1.72%、イタリアが1.29%、スペインが1.2%。最低はルーマニアの0.38%だった。
EUの14年のR&D投資は、民間企業によるものが64%で最多。教育機関が23%、政府機関が12%、民間の非営利団体が1%となっている。