欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/12/14

東欧・ロシア・その他

ライファイゼン、スロベニア子会社を売却

この記事の要約

オーストリア大手銀行ライファイゼン銀行の中東欧事業を統括するライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)は10日、スロベニア子会社を米資産運用会社アポロ傘下の投資企業ビセル・ビドコ(ルクセンブルク)に売却することで […]

オーストリア大手銀行ライファイゼン銀行の中東欧事業を統括するライファイゼンバンク・インターナショナル(RBI)は10日、スロベニア子会社を米資産運用会社アポロ傘下の投資企業ビセル・ビドコ(ルクセンブルク)に売却することで合意したと発表した。事業再編の一環で、財務改善と中核的自己資本比率(ティア1)の引き上げを図る。取引額は非公表。2016年1~6月期の売却手続き完了を見込む。

アポロは今年6月、欧州復興開発銀行(EBRD)と共同でスロベニア2位銀行のNKBMを買収したほか、露最大手銀ズベルバンクの同国子会社の買収にも関心を示している。

RBIは今回の取引により約4,900万ユーロの売却損を計上するものの、リスク加重資産(RWA)を2億7,000万ユーロ圧縮する。

RBIは自己資本比率の改善を図るため、スロベニアとポーランドの子会社を売却するほか、ロシア、ウクライナ、アジア、米国の事業規模縮小を進めている。これらの措置により17年末までに不良資産を260億ユーロ減らし、中核的自己資本比率(ティア1)を現在の10.8%から12%へ引き上げることを目指している。