伊エネルギー大手エネルは12月18日、保有するスロバキア電力(SE)の株式66%をチェコ産業持ち株会社EPHに7億5,000万ユーロで売却することを明らかにした。33%ずつ、2回に分けて譲渡する。
すでにクリスマス前に33%を3億7,500万ユーロで売却した。残る33%は、SEが操業するモホウツェ原発の第3,第4号機の建設工事が完了してから行う。現時点では2019年上半期となる見込みだ。
取引完了を原発工事後とした背景には、エネルがSE民営化で同社株を06年に取得した際、建設プロジェクトの完了を約束したことがある。エネルは当時、66%株の取得に8億4,000万ユーロを投じた。
SE株の34%を保有し、出資比率引き上げを狙っていたスロバキア政府は21日、EPHへの第2回売却が行われなかった場合、エネルと株式取得に向けた交渉を改めて行うことで基本合意した。